2026/09/04 18:00
上村一夫原画展

第一期
「浮世絵 1974-1980」刊行記念 プレ企画
第二期

「昭和の絵師」と称され、漫画家・イラストレーターとして独自の美意識を築き上げた上村一夫。
流麗な線で描かれる人物像、とりわけ女性たちの艶やかな佇まいと、その背景に漂う孤独や翳りは、没後40年となる現在もなお、時代を越えて多くの人を惹きつけています。今回Open Roomでは、10月1日に発売予定の書籍『浮世絵 1974-1980』の刊行にあわせ、上村一夫の原画を二つの視点から紹介します。
第一期となる「青のムード」では、上村一夫が『ヤングコミック』のために手がけたカラー原画の中から、印象的に「青」が用いられた作品約10点をセレクト。鮮烈なピンクやマゼンタを用いた色彩が印象的な上村作品ですが、本展ではあえて「青」というひとつの色に焦点を当てます。
続く第二期「浮世絵 1974-1980」は、10月1日発売予定の書籍『浮世絵 1974-1980』の刊行記念展として開催。1974年から1980年まで、「現代の浮世絵のようなものを描く」というコンセプトのもと、『スポーツニッポン』日曜版に毎週連載されたイラストとエッセイをまとめた同書。その収録作品の原画から約20点を展示します。上村一夫ならではの流麗な線、構図、色彩。そして、そこに描き留められた当時の風俗や世相、さらにはひとりの男性として上村一夫が見つめた時代の空気。印刷物では捉えきれない筆致や色彩のニュアンスとともに、原画ならではの魅力をご覧いただけます。
また会期中には、展示をより深く楽しんでいただくために、上村一夫の作品世界にまつわる関連企画も予定しています。詳細は後日、Open Roomのウェブサイト・SNSにてお知らせいたします。
上村一夫が捉えた当時の「いま」と、その表現が現在においても失わない鮮烈さ。
リアルタイムで作品に触れてきた世代はもちろん、デジタルの画面に慣れ親しんだ若い世代にも、原画だからこそ感じられる線や色彩、その質感をぜひ会場でご覧いただければと思います。

定価:4,500円+税
【ARTIST INFO】

上村一夫
1940年(昭和15年)3月7日、神奈川県横須賀市生まれ。
1962年(昭和37年)、武蔵野美術大学デザイン科卒業。
在学中にアルバイトで勤めた広告代理店宣弘社で、阿久悠氏と出会ったことから劇画の世界に入る。
1967年(昭和42年)、『月刊タウン』創刊号「カワイコ小百合ちゃんの堕落」でデビュー。
翌年、『平凡パンチ』連載の「パラダ』(原作・阿久悠)で本格的に劇画進出。
以後、「同棲時代」、「修羅雪姫」(原作・小池一夫)、「しなの川」(原作・岡崎英生)など叙情的な名作を次々と発表。
特に「同棲時代」は"劇画史に一時代を画した"と評されるヒット作品となった。
また、その流麗な筆画から"昭和の絵師"と称され、月産400枚の原稿を手掛ける多忙さを極めた。
1985年11月、下咽頭腫瘍で入院。
翌1986年(昭和61年)1月11日、逝去。享年45歳。
